親の家を子が買う「親子間売買」が銀行に断られる理由と解決策

親の家を子が買う「親子間売買」が銀行に断られる理由と解決策

「高齢になった親が住宅ローンの返済に苦しんでいる。実家が競売になる前に、私がローンを組んで買い取りたい」 「実家をリフォームして二世帯にしたいから、親から土地と建物を買い取りたい」

このように、家族間での助け合いや将来のために「親子間売買」を検討される方は非常に多いです。 しかし、いざ銀行の窓口へ相談に行くと、担当者の顔色が曇り、こう言われることがほとんどです。

「申し訳ありませんが、親子間売買のご融資はお断りしています」

なぜ、赤の他人から買うなら貸してくれるのに、親子だとダメなのでしょうか? 今回は、銀行が親子間売買を嫌がる「本当の理由」と、その壁を乗り越えて融資を引き出すための「解決策」を解説します。


【Q&A】なぜ銀行は「親子間売買」を嫌がるのか?

Q1:家族同士の方が、トラブルがなくて安心じゃないの?

A1:銀行から見ると、逆に「不透明な取引」に見えるのです。 通常の売買なら、売主と買主は利益を巡って対立するため、自然と適正価格に落ち着きます。しかし親子だと、「相続税対策でわざと安く売る」「本当は売買していないのにお金だけ動かす(住宅ローンの不正利用)」といった操作が容易にできてしまいます。銀行はこうした不正に加担するリスクを極端に恐れるのです。

Q2:親の借金を返すために買いたいのですが、それはダメですか?

A2:実は、それが一番の警戒ポイントです。 「親の借金返済」や「事業資金の補填」のために住宅ローン(金利が安い)を使われることを、銀行は「資金使途違反」として厳しくマークします。住宅ローンはあくまで「家を買うため」の融資であり、「親の借金の肩代わり」に使うものではない、という理屈です。

Q3:不動産会社を通せば貸してくれますか?

A3:単に通すだけでは不十分です。 多くの不動産会社は親子間売買を嫌がりますし、ただ仲介印があるだけでは銀行は納得しません。「なぜ今、親子で売買する必要があるのか」という合理的な理由と、価格の根拠が揃っていなければ、不動産会社が入っても審査落ちすることは珍しくありません。


銀行の「お断り」を突破する3つの解決策

では、親子間売買で住宅ローンを組むのは不可能なのでしょうか? いいえ、そんなことはありません。銀行が懸念している「不透明さ」さえ払拭できれば、融資はおります。そのための具体的な方法が以下の3つです。

解決策①:「重要事項説明書」で第三者の証明を入れる

銀行が最も嫌うのは「当事者同士のなあなあな取引」です。 これを防ぐために、宅地建物取引士(プロ)が作成した「重要事項説明書」「売買契約書」を提出します。「第三者のプロが物件を調査し、法令上の問題がないことを確認した正規の取引である」という証明書代わりになるため、審査の土俵に乗るための必須チケットとなります。

解決策②:価格の根拠(査定書)を示す

「親子だから格安で」は通用しません。安すぎれば「みなし贈与」、高すぎれば「過剰融資」と判断されます。 近隣の取引事例や路線価に基づいた「適正な時価(相場)」であることを示す査定書を添付し、「この金額は市場価格として妥当です」と銀行を説得する必要があります。

解決策③:親子間売買に「理解のある銀行」を選ぶ

これが最大のコツです。 ほとんど多くの金融機関は、マニュアルで「親子間不可」と決まっています。そこで粘っても時間の無駄です。一方で、事情を説明すれば柔軟に対応してくれる金融機関もあります。 私たちは、全国の金融機関の中から「親子間売買の実績がある支店」をピンポイントで選定して打診します。


【実例】3行に断られたAさんが、融資を受けられた理由

ここで、実際に当センターで解決したAさん(30代男性)の事例をご紹介します。

状況: 父が事業に失敗し、実家が差し押さえ寸前。Aさんが買い取って両親を住まわせたい。 銀行の反応: 「親の借金返済目的の融資はできない」と3行連続で否決。

困り果てたAさんが当センターへ相談に来られました。私たちは以下の対策を行いました。

  1. 任意売却のスキームを活用: 債権者と話し合い、通常の売買形式を整える。

  2. 資金計画書の作成: 親の借金返済が目的ではなく、「息子が実家を資産として保有する合理的理由」を文書化。

  3. 地銀への持ち込み: 親子間売買に強い地元の信用金庫へ、書類一式を添えて事前相談。

結果: 見事、満額の融資承認。ご両親は引っ越しすることなく、Aさん名義の家で安心して暮らしています。


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親子間売買を成功させるための詳細ノウハウは、こちらでも解説しています。

▼銀行選びで疲弊しないために 親族間売買で使える住宅ローン取り扱い銀行の探し方

▼価格設定で税務署に睨まれない方法 みなし贈与に注意!親族間売買で「適正価格」を算出する方法


まとめ:親子だからこそ、他人以上に「形式」が必要です

親子間売買は、感情面では「助け合い」ですが、銀行実務面では「最も疑わしい取引」と見られてしまいます。このギャップを埋めるのが、私たち専門家の仕事です。

「銀行に断られたから」と諦めて、高金利のノンバンクに手を出したり、家を手放したりする前に、一度ご相談ください。 銀行が首を縦に振るための「書類」と「理屈」をご用意し、あなたのご家族の大切な資産を守るお手伝いをいたします。

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