兄弟で実家を売買する際の「公平な価格」と「税金の落とし穴」を徹底解説

兄弟で実家を売買する際の「公平な価格」と「税金の落とし穴」を徹底解説

「亡くなった親の実家を、次男が買い取って住みたいと言っている」 「兄弟で共有名義になっている実家を、兄の単独名義に一本化したい」

相続をきっかけに、こうした「兄弟間の不動産売買」を検討される方は非常に多いです。 しかし、兄弟だからこそ、他人との取引以上に揉めやすいのが現実です。

「兄貴はずっと実家にタダで住んでいたんだから、高く買い取るべきだ」 「俺が家を守っていくんだから、相場より安くしてくれるのが筋だろう」

このように、お互いの主張(感情)がぶつかり合い、さらにそこへ税務上の複雑なルールが絡んできます。 今回は、兄弟間の仲を裂かないための「公平な価格の決め方」と、知らないと損をする「税金の落とし穴」について解説します。


【Q&A】兄弟間売買、ここが揉めるポイント

Q1:価格はどうやって決めるのが正解ですか?

A1:「実勢価格(時価)」を基準にするのが最も公平です。 よくある間違いが、「固定資産税評価額」や「路線価」を使ってしまうこと。これらは市場価格より2〜3割安く設定されているため、売る側(代金をもらう側)が損をします。 「近所で実際に売れている価格(実勢価格)」をベースにしないと、後で「安く買い叩かれた」という不満の種になります。

Q2:兄弟なんだから、相場より安く売買してもいい?

A2:限度を超えると、税務署から「贈与」とみなされます。 例えば、相場3,000万円の実家を、兄弟だからと1,000万円で売買した場合。差額の2,000万円は「兄から弟へのプレゼント(贈与)」とみなされ、買った側に高額な贈与税が課税されるリスクがあります(低額譲渡)。

Q3:仲介手数料は節約できますか?

A3:はい、個人売買(直接取引)なら不要です。 兄弟間で合意ができているなら、不動産会社に仲介(マッチング)を頼む必要はありません。ただし、後述する税金の特例除外や、住宅ローン審査の壁があるため、契約手続きのサポートだけはプロに依頼することを強く推奨します。


兄弟間売買に潜む「2つの税金の落とし穴」

兄弟間売買では、他人への売却とは異なる税金のルールが適用されることがあります。これを知らずに進めると、数百万円単位で損をする可能性があります。

落とし穴①:売却益が出ても「3,000万円特別控除」が使えない?

通常、マイホームを売って利益が出た場合、3,000万円までは税金がかからない特例(居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除)があります。 しかし、この特例は「配偶者、直系血族、生計を一にする親族」への売買には適用されません。

兄弟は「直系」ではありませんが、もし「同居している(生計を一にしている)兄弟」に売る場合や、売却後もその家に一緒に住む場合などは、この控除が使えない可能性があります。 「税金ゼロで売れるはず」という皮算用が外れ、高額な譲渡所得税が発生するケースがあるため、事前の確認が必須です。

落とし穴②:取得費が不明で税金が高くなる

親が先祖代々受け継いできた土地など、いくらで買ったか分からない(契約書がない)場合、売却価格の5%しか経費(取得費)として認められません(概算取得費)。 兄弟間売買で利益が出やすい構造になり、売る側に多額の税金がかかることがあります。


「公平な価格」を決めるための3ステップ

感情論を排し、全員が納得する価格を決めるためには、第三者の視点を入れることが重要です。

ステップ1:不動産会社などの査定書を取得する

まず、「市場ならいくらで売れるか」という客観的な数字を出します。 できれば1社だけでなく、複数社の査定を取るか、私たちのような専門機関が出す詳細な査定書を用意します。これが全ての議論のベースになります。

ステップ2:各種経費を考慮して調整する

「仲介手数料がかからない分、少し安くしよう」「家財道具の処分代は買う側が持つから、その分値引きしよう」といった具体的な調整を行います。 この調整プロセスを書面に残しておくことが、言った言わないのトラブルを防ぎます。

ステップ3:税引き後の手取りをシミュレーションする

「3,000万円で売っても、税金で600万円引かれるなら、手元に残るのは2,400万円だね」 このように、税金を払った後にいくら残るかを共有しましょう。これを見せることで、「兄貴だけ儲けてズルい」という誤解を解くことができます。


私たちが「兄弟の緩衝材」になります

兄弟間売買は、当事者だけで話し合うと、どうしても過去の思い出や感情が入ってしまい、話がこじれがちです。

直接売買サポートセンターが間に入ることで、以下のようなメリットがあります。

  • 中立的な価格提示: どちらの味方でもないプロの立場で、「税務署にも説明できる適正価格」を算出します。

  • 契約書の作成: 「将来もし売却する時は利益を分配する」など、兄弟間特有の約束事もしっかり契約書に落とし込みます。

  • 資金調達のサポート: 買う側の住宅ローン審査(親族間売買ローン)を支援し、確実に代金を支払えるようにします。


あわせて読みたい関連記事

親族間売買を検討中の方は、こちらの記事も参考にしてください。

▼安くしすぎるとどうなる?価格設定のルール みなし贈与に注意!親族間売買で「適正価格」を算出する方法

▼親族間売買でローンを通すには 親族間売買で使える住宅ローン取り扱い銀行の探し方


まとめ:円満な解決には「ビジネスライク」な手続きを

「兄弟なんだから水臭いことはなしにしよう」 これが一番危険です。お金と不動産の問題は、どれだけ仲の良い兄弟でも亀裂を生む原因になります。

親御さんが残してくれた大切な実家が原因で、兄弟が絶縁するようなことになっては本末転倒です。 兄弟の縁を守るためにも、価格決定や契約手続きはプロに任せて、「ビジネスライク(事務的)」に処理するのが、実は一番の優しさです。

「兄にどう切り出せばいいか分からない」「適正価格を知りたい」という方は、まずは無料相談をご利用ください。

記事中の3,000万円特別控除については、適用の可否は個別の状況(別居・同居など)によるため、必ず税理士等の確認が必要です。

\ 兄弟間の調整役も務めます / [無料相談・査定依頼はこちらから >]

お問い合わせにより個人情報が特定されるような情報提供は控えたいけれども「具体的に相談はしたい」という方はLINEよりお気軽にご相談をお待ちしています♪

秘密厳守!無料でお気軽相談♪

まずは無料のご相談から

無料ご相談はこちら

スマホから直接お電話される方はこちらをクリック → 06-6337-8600

しつこいセールスや無理な押し売りはいたしません。
お客様のご意向に沿ったサポートを私達スタッフが責任を持って行うことをお約束いたします。
どうぞ安心して、ご相談・お問合せくださいませ。