住宅ローンの借り換えと売買、どちらがお得?! ~離婚時の家とローンの名義変更~

離婚時の家の名義変更

「えっ?!そうだったんだ、知らなかった」あせる「その方法の方がものすごく得ですよね・・・失敗したなぁ」あせる

何事にも共通して言えることですが、解決出来たり、目標を達成したりという「結果」そのものは同じでも、知っていると知らないとで「得られるメリット」が大きく違うということは多々、あると思います。グッド!

「離婚時の元夫婦間の家の名義変更とローンの債務者の名義変更」においても同じことが言えます。間違った方法を選択すると、名義変更が出来た(解決できた、目的を達成した)と思っていても、ベストな方法を選択しなければ得られる経済的なメリットが大きく違うということになります。非常に重要なポイントでもあり、取り組みの方法ですので入口ですでにつまづいてしまっているという場合も少なくありません。

では、離婚時に家の名義変更と住宅ローンの債務者の名義変更をする際、以下のどの方法がベストと思われますか?

1財産分与により家の名義のみ変更(取得)。住宅ローンの債務者はそのまま。

2現在、住宅ローンを利用している金融機関で住宅ローンの借り換えをし、それにより 家と住宅ローンの名義を取得(変更)する。

3元ご主人(もしくは元奥様)との間で住宅ローンを利用して自宅を売買する

勿論、上記以外にも解決する方法はあります。また、ご相談者様のご状況等も各自で異なるため、一概に上記の3つのうちのどれかで解決をするということではありませんが、実際のところ、上記のどれかで解決されるケースがほとんど言えます。

答えは・・・・3の自宅を売買する です。グッド!理由は当社が不動産会社でそれが利益になるからです。というのは冗談ですが、理由は税金です。購入者にとって税金面で大きなメリットを得て頂けるためです。

1はそもそも住宅ローンが残っている住宅においては融資をしている金融機関との間で取り交わされている金銭消費貸借契約(ローンの契約)においてはローンの完済までに所有権を銀行の承諾なしで変更することは契約違反となっています。金融機関に相談されても残念ながら100%、承諾を頂けることはありません。この方法は基本的に違反行為となりますのでNGです。NG

契約違反であることをクローズアップせずにお話をさせて頂くと贈与税がかかることなく、所有権の取得が可能ではあります。が、以下に述べるとおり、後々に問題を残したこととなり、根本的な解決にはなり得ません。

財産分与による不動産の名義の変更は、基本的にローンが既に完済しており、 債務がない住宅において有効的な方法です。最も費用を掛けずに家の名義を取得できるため、表現は悪いのですが、離婚の協議において安易に取り組みをされるケースも見受けられます。

先程の根本的な問題解決に至らないということについてですが、当然、債務者の変更が伴っていないため、債務者が不履行をした場合、差押 ⇒ 売却もしくは競売 が所有者の意思に関係なく行われてしまい、住宅を失う可能性もあります。汗

離婚時に財産分与により、所有権のみ変更、債務者そのままというケースで数年後に、元ご主人がローンの支払いをしなくなった、元ご主人が再婚等により新たにローンを借りる必要が生じ、現在のローンを完済する必要が生じた等により相談を頂くケースは少なくありません。爆弾

この時点で相談を頂いても今までに解決はさせて頂いてきておりますが、基本的に金融機関からすれば「金融機関の承諾なしで所有者を変更されている」ということで、心証が良くありませんのでマイナスからのスタートとなります。

一部の司法書士のHPにおいては離婚時の家の名義変更は財産分与で行うことが「技術的に可能」といった微妙な表現で説明をされていることが見受けられます。確かに「金融機関にバレなければ黙って、所有権の移転登記を行ってしまうことは司法書士に限らずだれでも技術的には可能なこと」ですから、嘘ではありませんが、移転登記をすることで、後々の問題に対して責任を負うのは司法書士ではなく、当事者である方となります。また、法曹界に身を置く立場であるにもかからず、契約違反を助長する行為そのものは好ましいとは言えません。

司法書士にとっては、財産分与により所有権の移転登記を行うことで、「報酬」が得られるわけですから、ポジショントークとしては当然、提案してくることが想定をされるわけです。

続いて、2の借り換えによる方法と3の売買による方法についてです。金融機関から借換という名目で融資を受けることと、売買という名目で住宅ローンの融資を受けることの違いってあるのでしょうか?と思われるかもしれません。

これは2の場合、贈与税がかからないことが前提で、その範囲において融資の利用が可能であるということが審査上、求められます。不動産の価格と債務の額が異なる場合、基本的にNGですので、実務上では基本的には融資利用は難しいと言えます。また、相続による取得ではないことから登記などをはじめとした税金面でも税率、軽減措置によりデメリットが生じます。

結論的に売却側にも税務的な問題が発生せず、購入者にとって経済的メリットが大きいということから3の元夫婦間で住宅ローンを利用して売買により取得するというのがベストと言えます。

もちろん、23のいずれにしてもローンを借りる上で「審査」が必要とされ、「審査」において「承認」を得る必要があります。親族間の不動産売買と同じく、離婚による夫婦間の名義変更、売買のための審査はハードルが高く、一定の条件が必要とされます。この点では弊社が親族間をはじめ、離婚による元夫婦間の売買、名義変更問題を専門に扱っていることから、実務に基づいて審査にて承認を得ていただけるようなサポートが可能であると言えます。

本日は財産分与、借り換え、売買と元夫婦間における家の名義と債務者の名義変更についてお話をさせて頂きましたが、それ以外にもケースバイケースで最適な方法をご提案させて頂き、解決しておりますので、まずはご遠慮なくご相談頂きたいと思います。

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